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大枝風景ノート 前田日記 12/11〜

大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_1731378.jpg12/11(月)、最近消えてきた「お隣との近所付き合い」の特集の取材を受けた。
Art@民家で会場にしたこの場所は、お隣とは母屋と離れの関係にある。
お隣の藤本さん夫婦は気さくな方で、私も時々お菓子やサツマイモを頂いたりしている。ジェラルド君が滞在していた時も、彼もとてもお世話になっている。(ジェラルド君の自転車がパンクしたらしい)

藤本さんと一緒に取材を受けた後、こちらも写真を撮らさせて頂いた。
「え?」という顔をされたものの、写真写りがいい方に移動して下さった。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17311270.jpg記者の方が帰られた後、大枝アートプロジェクトの話になった。
藤本さんは、ここの土地に高速道路(京都第二外環状道路)が走る計画が進んでいる事はあまり詳しく知らない、とおっしゃってたので、これを取り上げていた井上明彦先生の造形計画の授業のプリントを引っ張りだしてきて説明した。先生の受け売りそのまんまの説明。‥我ながら芸が無い。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17314887.jpg12/12(火)
お隣の藤本さんの旦那さんからCDを頂いた。その名も「ラ・ジャポネズム」。
私が日本文化に興味を持っている事を奥さんから聞いたのかな?
そう、私は古くからの日本文化にあまり触れずに育ってきた。自分が日本人であるのにそれを知らず、身の回りのものがどうやって現在に来たのか知らない。なので掘り下げてそれに触れる事で何か得る事があるのではないかと思った。

とはいえ、新興住宅街である自分の実家は、やはり自分にとっては懐かしく、居心地がいいのだ。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17315710.jpgドアを開けっ放しにしていたら猫が入ってきた。(よく入ってくる)
なんだろう、このまるで自分が家の主で私が侵入者のような、ふてぶてしい目は。
せめて入ってくる時、一言声をかけてほしい。

そういえば、今年の夏に(何の企画の帰りだったかな?)このあたりでタヌキを見かけたのだが、どうやらあれはアライグマらしいという話を耳にした。
アライグマは凶暴で猫に襲いかかるらしい。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_1732532.jpg12/14(木)
学校に向かう途中の道。このあたりに高速道路が走る予定だ。
柿畑から道路までの高さと道を測っている人がいる。そういや一昨日からこんな人をよく見かけるな。もしかして、京都第二外環状道路に関する測量だろうか?
急いでいたので聞く間が無い。なので、目一杯ジロジロ見ながら通り過ぎた。
カメラも持っていなかったので携帯の画像。奥の車の陰にもう一人いる。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17321544.jpgさて、最近、「Art@民家」やら取材やらと何かと人の出入りが多いこの民家について紹介してみようと思う。

この民家は1960年頃、宮大工だった現在の大家さんによって、母屋に継ぎ足す感じで建てられた。「Art@民家」の活動報告でも少し触れたが、ここは“いろり”を切ったら茶室に出来るようにと設計されている。
もちろん金物類は使われず、すべて組んで建てられている。
建てられたのが高度成長期まっただ中で羽振りもよかったので、様々な木材がふんだんに使われているらしい。実験的に色んな材を使ったのかな、とも思う。
写真は縁側の天井であるが、中央に通っているのは樹齢500年程の煤竹(すすだけ)。すすけて赤黒くなった竹だ。
天井に規則正しくびっしり並んでいるのは萩の木らしい。煤竹を挟んで、ひさし側の天井はおそらく脂(ヤニ)の強い杉の皮だろう。

大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17322316.jpgこちらは縁側の板間と畳の間の境目。
板間は地松の赤身(*)の正目(まさめ)。
障子を受ける敷居は、吉野杉(和歌山)と桜を使っている。桜の木は固いので負担が大きい溝の部分に使われている。
※赤身‥木の中心部。月日が立っても反りにくく、固い。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17323074.jpgこちらは畳の間の天井。日本一と言われる九州の霧島杉を使っているそうだ。桟(さん)と桟の間の40cm角一枚で、8畳分くらいの天井が張れる位の高価な木らしい。
壁の部分は中塗りのままの状態。
上塗りもして仕上げていたら、室内の雰囲気はまた変わっていいただろう。
大枝風景ノート 前田日記 12/11〜_b0072947_17323846.jpgこの部屋に使われている8枚の障子は「雪見障子」というもので、下半分が上にスライドして上げられるようになっている。下部にはガラスがはめられている。
まさに、季節と共に‥季節を楽しむ作りだ。
マンションに住んでいると、こういった事は味わえない。雨が降っていたら憂鬱になるだけだ。


記:前田奈央
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by oeap | 2006-01-01 12:11


高速道路建設により変容する京都・西山の風景と関わるアートプロジェクト


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