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見えない道、変容する風景 2008年6月20日

見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_22335584.jpgこのところ、西長町の大山崎街道の道路工事が急ピッチで進展している。
気がつけば、いつもそこにあったものが消え、
風景の構造ががらりと変わっている。
見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_2237113.jpgインターチェンジ予定地近くのこの付近では、狭い大山崎街道が拡幅され、売却・解体された民家の敷地のうえを新しい側道がのびていく。
その道沿いに、すごいスピードで次々と電信柱が立てられていく。
まだ電線のはられていない電信柱の列が、見えない道路を指し示している。
見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_23125273.jpg大山崎街道を南にのぞむ。拡幅中の道路。
右の電信柱の列が廃棄されて、左の電信柱の列に機能が移される。
左に松尾家、右に大藪家。このプロジェクトが始まる前から何かとお世話になっている両家が向いあうこの地点が、こんなふうに変わるとは・・・。

⇒昨年の関連記事
見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_23235359.jpg「北向き地蔵」はまだあった。
珍しく北向きにたつこの法華地蔵尊は、うしろの大藪家が代々お世話にしてきた。
子どもの湿疹皮膚症に霊験あらたかとして近隣の信仰が厚かったという。
昔、この地蔵を棄てようとした者が、その夜から発熱して七転八倒したという言い伝えが残っている。
大藪さん一家が立退いてしまったら、だれが地蔵を世話するのか?
見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_23371472.jpg松尾家の向いに合った岡嘉農園の中原さんの立派な民家も、あっというまに姿を消した。
屋敷をつぶしたキャタピラの跡にたまる水たまりが、梅雨の曇り空を映している。
見えない道、変容する風景 2008年6月20日_b0072947_23373610.jpg九社神社への参道。
かつての風情ある風景は見る影も無い。
岡嘉農園の朱い板張りの壁が消えて、向いの大藪家の土塀がとてもさみしそうだ。

京都国道事務所のサイトには、用地の取得状況が載っている⇒*。それによれば、今年4月時点で、大枝西長町は3割半ばの土地がすでに収用が終わっている。
インターチェンジ予定地の大枝沓掛町の用地は、8割半ばがもう収用されているなので、近々大きな風景の変化が予想される。
(井上記)
by oeap | 2008-06-20 22:28 | 大枝風景ノート


高速道路建設により変容する京都・西山の風景と関わるアートプロジェクト


by oeap

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